外来診療を中心に、特に臨床推論に力を入れております。どの診療科を受診してよいか分からない患者様に対して、医療面接、身体診察を行い、必要であれば検査計画を立て、臨床推論を行うといったプロセスを中心に研修していただいております。未分化で多様な訴えのある方にも「患者中心の医療の方法」を心がけ、疾病(disease)と病(illness)の両者を探り、患者さんと医療者側の共通の理解基盤とゴールを目指すことを重視しております。その際、指導医によるプリセプティング時の5マイクロスキル法や、自己省察のSEA法(significant event analysis法), Window Methodsを用いたディスカッションなど、指導方法についても力を入れております。
「総合力」だと思います。「総合力」は、患者さんの診療の「総合力」という意味もありますが、スタッフが一丸となって診療に当たるという「総合力」です。総合診療科スタッフばかりでなく、院内の専門科や地域の医療機関との連携を重視しているため、協同で診療に当たっております。
診療に関して、生物・心理・社会モデルを重視し、患者様を全人的に診療する事に主眼を置いております。外来診療、特に初診患者様に関しては、臨床推論を深く学べます。一人として同じ症例はないので、私達も日々勉強です。研修医の先生方と一緒に成長しております。学会発表や論文発表も積極的に行っております。
また、当科は和漢診療(漢方)を行っており、東洋医学と西洋医学の融和を目指した医療を実践しております。 漢方と西洋医学の中から患者さんにとって最善と思われる方法を選択し診療しております。
何より、各科の指導スタッフの充実、だと思います。各科毎に指導のための研修を受けた複数名の熱心な臨床研修指導医が、日々研修医教育に当たっております。さらに、専門診療科が充実しているため、診断に困っても相談するスタッフがたくさんおります。私達も総合診療医という立場上、日々、多くの専門診療科の先生方に症例を通して教えていただいております。また、医の倫理、感染対策、医療の質、等もそれぞれ専任の教育スタッフが活動しており、SES(科学的知、倫理、技術)研修も本学で研修を行うメリットと考えられます。さらに、学術的な面からも、セミナーの充実、アカデミックコンテンツへのアクセスの良さ、学会発表の機会の多さなどもメリットと思います。英語での学会発表や英文の原著論文も指導できるスタッフも充実しています。
総合診療は本当に奥深い領域と感じております。将来どの専門科を選ぶにしても、総合診療科で、基本的な診療能力や診療録記載、患者中心の医療など、医師として必要な事を学べる研修ができると自負しております。
群馬という自然豊かであり、都内へのアクセスも良く、暖かい人柄のスタッフが充実している群馬大学で、私達と研修してみませんか。きっと素晴らしい出会いがあると思います。